公務員の仕事に関する話題を独自の視点から解説!!~経験を武器に生の情報を提供します~

地方公務員、国家公務員の両方の経験を基に、公務員の仕事内容、仕事術、仕事環境、働く人の人間性など多岐にわたる話題を独自の視点で書き連ねます。公務員受験生にとっても、勉強の合間にも気軽に読めるお役立ちブログです。

公務員の仕事って??イベント企画に関する業務の裏側をどこよりも詳しく紹介!!

 

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産業分野において、最もやりがい・達成感を感じることができる仕事、また、仕事人としてのオールマイティーな、幅広い能力をバランスよく発揮しなければならない仕事。

 

イベント企画業務

 

について、実体験をもとに紹介していきたいと思います。

 

地方の時代と言われている現在、地域に根付いた、町おこしや、産業振興に役立つプランを穣極的に打ち出していくことも、公務員の大きな使命だと思います。この企画業務、いわゆる、対外的な発信事業で、一番イメージ、想像がつきやすい業務が、大きな会場を借り上げ、多くの人を集客して、その地域のことを知ってもらうような、総合展示会のようなイベントがあげられると思います。税金を投入してイベントを開催するので、投入した税金以上に産業への貢献、地域への貢献につながるのかを、常に考えて企画する必要があることを念頭において、取り組む必要があります。また、イベントの企画は決して、ある自治体一つや、ある省庁単独などで開催できるものではなく、様々な関係者、団体などと一致団結して、開催することを忘れてはいけません。

常に目的意識を持って進めていくことが大事になります。

ここから先は、実際に私がイベント企画業務に携わった経験を紹介していきたいと思います。

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1 総合展示会の企画

 

私がかかわったのは、以下のようなイベント企画です。

 

【実用化した展示・実演】

医療・福祉、精密機械、環境、情報などの技術・製品の展示

【ビジネスマッチング会・セミナーの開催】

・業界関係者による最新動向や関連技術を紹介し、関連産業への参入を促すセミナー

・メーカーによるプレゼン・実演を通して製品、システム紹介を行い、商談の場を提供するマッチング会の実施

【各種体験等】

地域の学生向けに興味を喚起する企画

 

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2 スケジュール

 

イベントの開催はだいたいが秋口に集中しています。これは、公務員組織の予算取りのシステムにも関連しています。たいていの公務員組織は、4月当初から使うための予算を前年の10月ころから、作成し始め、2月議会などで審議され、4月の開始までに議決されます。なので、事業開始は原則4月からなので、準備期間等を考えると、だいたい10月、11月あたりが多くなります。

以下が、だいたいの参考スケジュールです。

 

期間           業務

10月~11月    内容検討、参考見積もり徴取、予算書作成

1月~3月           公募要領・仕様書作成

4月           プロポーザル公募開始

5月~6月           審査会、出展案内作成、訪問先整理、出展者募集開始、協力企業への    

        依頼・訪問の開始、各種イベント企画、要職のスケジュール確保

7月           体験コーナー検討、マッチング企画検討、各関係機関後援依頼

8月           出展者募集〆、セミナー講師選定

9月                     来場者募集、マニュアル作成、来賓への出席依頼文、セミナーテーマ等 調整、チラシ・ポスター、HP校正、広報活動開始

10月                  出展者マニュアル作成(出展者説明会)、チラシ、ポスター、HP完成、 各種イベント最終調整、セミナー進行調整

11月        開催

12月        アンケート集計、開催報告書作成など

 

このスケジュールの中のそれぞれの業務を紹介していきます。

 

公募要領・仕様書の作成

イベント等を開催するにあたっては、担当者のみの直営で行うことがほぼ不可能です。なぜなら、イベントの開催などは、様々なノウハウを結集して開催するものであり、省庁や自治体の職員はそのような道の専門家ではないからです。そこで、民間のイベント企画などを手掛けている会社に運営などを委託して行うことが大半です。そこで、委託して実施する際に、どのような趣旨で行うのか、どのような企画内容にするのか、開催するにあたっての予算額、その他あらかじめ決めておくべき仕様などを記載するのが、「公募要領」と呼ばれるものです。民間の事業者は、この公募要領を基にイベント事業を引き受けることができるか検討することになります。民間事業者は引き受けたことにより、採算がとれるのかどうかを良く検討することになるので、公募要領・仕様書を作成する作業は非常に大事になります。仕様書と呼ばれるものは、契約する事業者が決まった後で、事業者に対して正式な依頼内容として出すものです。公募要領の内容を基に作成するので、ほぼ同じ内容です。

 

プロポーザル審査会

 聞きなれない言葉ですが、これは、公務員組織において、受注者を決める際の手続きの一つです。公務員組織における業者の決定方法は、主に競争入札随意契約があります。競争入札は、契約締結に必要な条件を一般に公告し、不特定多数の業者に参加させ、最も有利な価格を提示した事業者と契約するオークションのようなものです。一方、随意契約は、いろいろな要素を総合的に判断して、発注者側が任意に特定の相手方を選んで契約する方法です。ここでは、イベントの運営など、価格だけでは判断できないような事業の委託先を決定する際には、随意契約を選択します。随意契約においても、恣意的に、業者が選ばれることが、内容に、受託を希望する事業者にプレゼンなどをさせて、一番いい提案をしている事業者を採用するという方式をとることが多いです。この方法が、プロポーザルと呼ばれる随意契約の方法です。なので、このプロポーザルに応募する事業者は、先に述べた公募要領などを見て、事業の内容を理解し、趣旨に沿った独自の提案を考えてきますので、イベントの最初の土台となる、公募要領や仕様書を作る作業はイベントの骨組みを考えることができるので、非常にやりがいがあると言えるでしょう。

 

出展者集め・セミナー等の依頼

 運営の事業者が決まれば、いよいよ、運営事業者とともに、イベントの詳細を詰めていきます。一番、大変な作業は、イベントへ出店したり、講師として来てくれたりするような方々を探してきて、イベントへの協力をお願いすることです。これは、全国津々浦々を回り、地域を盛り上げるための企画を持ち寄ってくれるような方々に会いに行き、直接交渉をしていきます。非常に困難な仕事ですが、やりがいはあります。

セミナーの講師などを依頼する作業も、中々困難ですが、楽しい仕事です。セミナーの趣旨を検討して、テーマを決めて、そのテーマにあった話ができる人を様々な業界から探してきます。趣旨に納得していただかないと話をしてもらえないので、あらゆるコネクションをフル稼働させて、仕事に当たる必要があります。

 

チラシ・ポスター作りやあらゆる広報活動

イベントを開催するにあたっては、より多くの方に企画の存在を知ってもらって、注目度を上げていくことは、かなり重要な業務になります。チラシや、ポスター作りにあたっては、運営事業者だけでなく、その業者から派生してくる、デザイン会社や印刷会社と連携して、綿密な打ち合わせを何度も行いながら、イメージを形にしていく作業を行います。何度も校正を重ねながら、チラシ・ポスターを作成していく業務は非常におもしろい仕事です。また、HPSNSなども活用して、興味をそそるような、また、申し込みがしやすくなるよう、いろいろな工夫を重ねていくことも醍醐味の一つです。また、マスコミなどにプレス発表などを積極的に行えば、時にはテレビや雑誌など、興味を持った媒体から、アプローチを受け、メディアデビューができることもあります。こういった経験はのちの、仕事の経験値だけでなく、今後の人生の糧になる非常に有益なことであると思います。

 

来賓への対応

公務員の仕事のスキルとして、外部の有識者への対応というのはどの仕事を担当するにしても、重要なスキルだと思います。特に、こういった企画ものの仕事には、イベントを引き締まったものにするために、著名な方に開会式などに参加していただき、祝辞や挨拶をしてもらうことが良くあります。まず、来賓対応の仕事として、一番重要なのは、参加してもらう人間を確保することです。当たり前のことですが、きちんと趣旨を理解してもらい、スケジュールを確保して、参加してもらうことを確約してもらわなければ、だれも来てくれません。そういう意味でこれまで組織で付き合いのある著名人へアプローチし、出席を確保していきます。そして、出席を確保した後は、開催までの間に、正式な依頼文を送ったり、当日のスケジュール調整や、送迎の手配、イベントが詰まっていくにつれてこまめに概要のレクを行うなど、こまめにいろいろな調整をしていく必要があります。これは地味な仕事ですが、イベントを引き締めるための裏方の大事な仕事になります。必ず、来ていただく方に失礼のないよう念入りに行わなければなりません。社会人としての対外的な対応能力が鍛えられることになるでしょう。

 

内部調整

 内部からも、要職の出席を予定しているのであれば、こちらもきちんと調整を行う必要があります。企画内容の説明、代表のあいさつ文の作成、スケジュールの調整、送迎等の手配など、様々なロジを組む必要があります。この、ロジと呼ばれる、各要人の動きをうまくコントロールするスキルは、公務員として生きていく上では、身に着けているとかなり重宝される能力ではあります。

 

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3 関係者

(1)主催者としての業務

  主催者として、プロポーザルによる運営委託事業者の決定、委託事業者と協力して、コンテンツ調整・交渉、来場案内、各種イベント企画を行う。

 

業務は以下のとおりです。

・会場予約

・委託事業者決定・契約

 ・協力企業・期間訪問・協力依頼(大手企業・学校への依頼、体験ブースコンテンツ集め、セミナー講演者など)

 ・広報(各種広報媒体、関係機関への周知、マスコミ)

 ・後援依頼

 ・各印刷物の校正及び確認

 ・セミナーの企画・運営

 ・オープニングセレモニーの企画・運営

 ・要人、来賓の調整

 

(2)運営委託事業者  

運営委託事業者で行う業務は以下のとおりです。

 ・全体運営マニュアルの作成

 ・外注業者との契約(設営・印刷・HP・バス等)

・配布資料の作成(出展・来場案内、ポスター、ガイドブック)

 ・出展の受付、出展者への連絡

 ・出展者マニュアルの作成

 ・配布資料作成の為の企業からの提出物の受付、出展費の徴収

 ・セミナー等の設営・運営・準備等

 ・来場者数・アンケート集計

 

4 開催準備

 

(1)委託先決定・契約・事業実施・支払いまでの流れ

 ①公募要領・仕様書作成

 ②公募開始(HPアップ)

 ③説明会開催

 ④審査会開催

 ⑤審査結果通知

 ⑥契約候補者打ち合わせ

 ⑦契約

 ⑧事業実施

 ⑨実施結果報告

 ⑩支払い

 

(2)関係機関への後援依頼

 開催に際して、国、市町村、研究機関、経済団体、支援機関、金融機関、大学、マスコミなどへ後援依頼を行う。

 

(3)セミナー等の企画

 ビジネスマッチングなど商談の機会を増やすためのセミナー等各種併催イベントを実施する。

 

 ①講師依頼のための交渉

 ②依頼文発送

 ③講演内容等の調整

 ④セミナー開催告知文書作成

 ⑤講師謝金等対応

 ⑥進行シナリオ作成

 ⑦椅子・マイク・プロジェクター・スクリーン・パソコン・ケーブル・配付資料等の準備

 

以上、ざっくりですが、イベント企画に関しては、かなりの業務量があります。これを、担当者がいろいろな人に仕事を割振りながら、進めていくのは非常に高度な技術となります。これら業務が産業振興に関しての主な業務ですが、公務員人生にとっては本当に有意義なものになることは、ほぼ間違いないでしょう!

 

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公務員が担う産業振興に関する仕事をさらに詳しく経験をもとに紹介!!地域経済の振興、ひいては日本全体にも影響を与えうる話題性もある仕事!~補助金業務編~

 長らくブログを更新しておりませんでしたが、いよいよ産業分野における具体的な業務について、紹介していきたいと思います。

 

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補助金業務

 

 補助金とは、各組織の財源の中から、特定の基準や条件を満たしている者に対して、お金を交付する事業というのが、ざっくりとした概要になります。ですので、産業分野だけに限らず、いろんな分野で補助金事業を行っています。いわば、補助金事業は、公務員の仕事の中で一番感謝される仕事の一つではないかと思います

 

 さて、産業分野における補助金業務の一番の趣旨は、地域の有望な製品、技術の開発を行う企業を資金的に援助することにより、地域の経済を活性化させることです。また、資金的に援助することで、その地域に企業が進出しやすくなるので、企業誘致にもつながります。

そういったことから、各組織で核となる事業として、位置付けられていることが多いです。やはり、なんといってもお金に関する話ですので。

 

産業分野の場合は企業に対しての補助金が多くを占めますので、公務員の仕事では、中々会えないような、人にも会えたりします。

例えば、地域で、新しいビジネスを立ち上げたベンチャーの起業家や、大手企業の幹部など、様々な方が考えられます。こういった出会いの中で、刺激的なドラマが繰り広げられるわけですので、その仕事を一つずつご紹介していきます。

 

1.補助金のスキームの作成

 まず、補助金事業の枠組みを検討します。補助金事業をするにしてもいろいろ決めることがあります。

〇趣旨

 ベンチャー企業の掘り起こしを行うため、創業者に対して資金を投下する、革新的な技術を開発している事業者に対して資金を投下する、町おこしに資する取り組みに対して、資金提供を行うなど、様々なニーズに応じた趣旨を決める必要があります。

〇条件の設定

 〇〇市、〇〇県に本社または支社を持つ企業のみが申請可能とする場合や、または、2,3年以内に進出することが決まっている、または検討していることを条件とするなど、申請企業の条件などを決めます。

また、申請金額の上限なども決める必要があります。これは、各事業の予算にもよりますが、例えば、予算上限が、1億円あるとして、大体何社くらいの申請がありそうか過去の実績等から積算します。5社程度を採択しようと考えた場合は、割る5で、一社につき2500万というような感じで、上限金額を決定します。

また、〇〇市に本社がある企業は、事業総額の3/4、域外企業は1/4などと決めます。事業総額が2000万円で、〇〇市に本社がある企業がいれば、1500万円の補助金をうけとることができるというような形です。これは、上限金額の2000万円を越えていませんので、条件も満たしていることになります。こういう風に事業の特性に応じて様々な枠組みを決めます。

2.公募要領の作成

 公募するにあたっての、要項や要領を作成して、HPなどに公開して、補助金を活用する事業者を募集します。要項や要領を作成するにあたっては、先ほど紹介したスキームを参考にしながら、条件、申請上限金額だけでなく、どのような事業経費が、認められるのか、審査のスケジュールや、検査の日程など、申請を検討する事業者が、事前に知っておくべきことを、詳しく記載することを意識しながら、作成していきます。ここで、認識の齟齬があると、補助金を活用する事業者の事業計画に影響を与えることになるので、慎重に作成していきます。例えば、公募要領の書き方が悪いと、認められる経費と認められない経費が曖昧になり、採択後に、事業進めていく事業者が混乱することになります。

 中小企業庁のHPに公募要領が乗っているので、参考いただければ、どんなものを作成するのかイメージが湧きやすいかと思います。

 http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/2017/170810machinakakoten.htm

 

3.申請書の確認

 公募を開始すると、いろいろな企業から、申請書が提出されたり、事前の相談に多くの企業が役所を訪れます。相談に来る内容としては、

「申請書の書き方がわからない」

「事業内容が条件に合致しているのかどうか」

「具体的にどのような事業経費が認められるのか」

「審査に通る可能性は?」

「事業内容のPRを兼ねた挨拶」

などが多いです。

また、補助金事業の種類によっては、100件以上など、数多くの申請が上がってくるものもあるため、申請書の確認や事業相談などを、外部のコンサル機関等に委託してしまうこともあります。外部に委託した場合でも、委託事業者が、きちんと申請を処理できるよう、こまめに連絡調整を図りながら、かじ取りを行う必要があります。この申請書の確認作業は、一番最初の入り口なので、非常に重要な仕事になります。

 

4.審査会

 申請書の受付が完了したのち、審査会の準備に入ります。もちろんですが、予算の上限との兼ね合いもありますので、申請してきた企業全社が補助金を受けることができるわけではなく、事業内容を審査したうえで、絞り込みを行う必要があります。この作業を審査会の中で行っていきます。具体的には、外部有識者(工業会、医師会、大学、国の役人など)を集めた場で、申請事業者がプレゼンテーションを行い、事業内容を採点し、採択する企業を決める作業です。審査会の開催を調整する作業は、かなり骨の折れる作業といえます。

作業としては以下になります。

①    審査会に参加する委員(外部有識者)などの連絡調整

日程調整だけでなく、審査するにあたっての事業内容の説明や、申請企業の概要などを、説明する必要があります。外部有識者は、各界、各層の著名な方にお願いすることが多いので、非常に忙しい人が多く、また、中には多少気難しい人もいるため、扱いを間違えるととんでもないことになります。かなり気を遣いながら進めることになります。調整はほかにも、当日の弁当の手配、審査会会場までの交通手段の確保、タイムスケジュールの提示、当日の資料作成、司会進行など、やることは山ほどあり、それらを完璧にこなす必要があります。

②    審査会へ参加する企業への連絡調整

当日のプレゼンテーションまでに、審査会に参加する企業へ、当日のスケジュールや、資料の集約など、必要な調整を十分に行う必要があります。この連絡調整がうまくいかないと、企業との軋轢を生むことになります。

③    審査会後の採択企業への連絡

審査会での採択企業の決定後に、企業へ連絡します。

 

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5.補助金の支出までの流れ

 補助金の企業への支払いは、原則、すべての事業が完了した後になりますので、年度末に支払うことになります。この支払うまでにも様々な業務を処理しなければなりません。

①    事業の進捗管理

 補助金に採択されたということは、貴重な財源をその企業に支払うことになるので、適切に事業を進めていくか管理していかなければ、補助金の支出が無駄になってしまいます。そのために、企業との定期的なヒアリング等を実施し、事業の進捗状況について、聞き取りを行う必要があります。採択企業が多ければ、外部の専門家などを事業の管理マネージャーとして雇ったり、委託したりして、定期的な管理をさせることもあります。いずれにしても、担当職員が、状況を把握しておかなければなりません。

②    経費の精査

 年度末に補助金を支出すると先ほど述べましたが、年度末にすべての経費が正しく計上されているかをまとめてやるとなると、かなり膨大な作業になりますし、年度末に補助金に計上できない経費を支出しまっていることがわかっても、後戻りすることがかなり厳しい状況になり得ますので、定期的にこれも確認する必要があります。経費は、消耗品費、備品費、研究開発費、外注費、委託費、人件費、間接経費などがあげられますが、それぞれの項目について、必要な書類がそろっているか、適切に支出されているかを丁寧に確認していきます。例えば、消耗品等であれば、合い見積もり(2社以上から見積をもらうこと)がなされているか、発注書、納品書、請求書、領収書がきちんと保管されているか、委託費であれば、委託契約がきちんと結ばれているか、事業者に不利な内容になっていないか、委託契約の相手方に便宜供与するような内容になっていないかなど、様々なことを確認します。これも、事業進捗管理と同様に、専門家に委託することもありますが、担当職員もきちんと状況を把握しておく必要があります。頻繁に委託者と連絡を取りながら、対応していく必要があります。

③    補助金の支出手続き

 上述した作業をすべて終えたのちに、年度末に最終的な取りまとめを行い、支出手続きに移ります。この支出作業は、各企業の書類が整っていれば、スムーズに進めることができます。各省庁や、自治体組織のシステムにのっとって、支払いを行います。支出の件数が多ければ、多いほど、作業量が当然増えるので、スケジュールの管理が重要になります。企業へも事前に必要書類の概要をきちんと伝えておかないと、支払いが遅れ、トラブルのもとになるので、スケジュールの管理が重要になります。

④    事業成果のPR業務

 税金を使って、企業に補助金を出しているのに、どんな成果が上がったか社会に知らせていき、還元していかなければ、補助金事業が何の意味も持ちません。そこで、補助金を活用した事業者に事業成果を発表してもらうような場を設けたり、展示会への出展をあっせんしたり、ビジネスマッチング会を開催したりする業務を行います。

(ⅰ)成果発表会

 企業へ連絡して、プレゼンテーションの実施を依頼し、資料の作成をお願いします。また、外部の有識者などにも連絡して、祝辞をいただいたり、大臣、政務官、局長、知事などの要職の出席を調整したり、会が盛大に実施され、マスコミにも広く取り上げてもらえるようなことを実施する必要があります。

(ⅱ)展示会への出展

 出展を希望する企業の取りまとめを行い、取りまとめて出展する企画を行います。展示会にいったことがある方はわかるかと思いますが、良く「〇〇省〇〇事業を活用した企業の紹介」などと銘打って、展示しているのを見かけることが多いかと思いますが、その企画がこれに当たります。興味のある方は見に行ってみていください。

(ⅲ)ビジネスマッチング会

 補助金を使って開発したものや、部品などをほかの企業などに売り込み、事業化、ビジネス化につなげる取り組みです。外部の専門家に任せることが多いです。

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 以上が具体的な内容です。次回は、イベント企画などの業務について、紹介していきます!お楽しみに!!

まずは一番のやりがい・一番の楽しさ・一番の成長を感じた部署の解説!!~産業振興に関する仕事~

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まず、最初の業務紹介は、

 

産業振興に関する仕事

 

です。

 

説明会やインターンなどで、紹介される業務としてはナンバーワンなのではないでしょうか??

いわゆる花形部署と呼ばれる仕事にはなるかと思います。

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熊本県HPより引用 

ざっくりの内容としては、経済活動(産業、農業、林業、漁業などすべて含める)を活性化させることを通じて、その地域や国の活力を高めていくための仕事をする部署です。かなり民間の営業と似た仕事内容になることも多く、希望者も多い部署です。大体スポットライトが当たるのは、産業分野に関することが多いですが、(私も産業部門に関する仕事を長く経験しました)それが以外にも、幅広く、手掛けているのがこの部署です。

 

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 ※秋田県HPから引用

この部署内で想定される仕事は、大体どの自治体(主に県庁などの)でも、以下に大別されるかと思います。

 

1.総務部部門

2.商工・産業部門(私が長く居た部署)

3.金融部門

4.観光部門

5.農林水産部門(地方自治体によっては独立している場合もある)

これらを順に説明していきます。

 

1.総務部門

これはどの部署にもあるので、これといった特徴はないのですが、部署の中では重要な役割を果たしています。

一番は何と言っても予算です。

 

公務員にとって(民間企業でも同じでしょうが)、予算は何の事業をするにしても必ず制約としてついてきます。

例えば、新しくイベントを始めるという方針が係で決まったとします。そのイベントの担当者になった場合は、そのイベントにいくらかかるのか試算しながら、予算書というものを作成していきます。予算の積み方は後述するため省略しますが、これはかなり骨の折れる作業です。こうして相当苦労して各係が作った予算書を精査するのが、総務部門です。

実際は、予算は産業振興グループはじめ、教育、都市整備など、それぞれのグループで取りまとめられ、財務グループで最終のオッケーが出れば、執行いうことになります。財務での査定が一番厳しいのですが、この財務での査定に進む前に、まず、各グループの総務部門で査定を受けるわけです。

ここでは、財務で門前払いを食らわないために、仲間といえども、各係から上がってきた予算書を徹底的に絞ります。理屈の通らない予算の積み方をしていれば、どんどん注文を付けて各係に作りなおさせます。いわゆる予算の門番になっているわけです。なので、かなりの肉体・精神の充実が要求される部署ですので、エリートコースを歩んでいる職員が配属されることが多いです。

また、これは私の経験上は、自治体ごとに仕事の幅が違っている部分もあって、ある自治体では、予算の精査だけ行って、財務への予算書の説明は各係の管理職(担当が行う場合もあり)が行う場合や、ある自治体では、総務部門で予算を精査したのち、総務部門が予算書を引き継いで、財務へ説明する場合があります。圧倒的に業務的に厳しくなるのは、後者であることは言うまでもありません。

 

そのほかにも、そのグループ内の人事を扱ったりする人事の仕事や、広報(これはあくまでのそのグループの広報のみに関すること)などもありますが、一番の仕事はこの予算の精査があげられるかと思います。

 

非常にやりがいもありますが、毎年、残業時間数はトップクラスになる、非常にハードな仕事になることが多いです。

 

2.商工・産業部門

こちらの説明は分量が多くなるので、次の記事に引き継ぎます。

 

3.金融部門

 こちらは、金融の知識を駆使して業務を行う部署のため、元銀行マンや証券マンなどの中途採用の職員などが配属されることも多い部署です。これも自治体によってかなりの幅がありますが、銀行などと連携して、企業への融資の優遇策を検討したり、企業の資金繰り支援として、クラウドファンディングなどの手数料支援の政策を企画している自治体もあります。また、地元の商工会議所との関係を調整するような仕事もあります。

 

4.観光部門

 こちらは、非常に仕事内容が多岐にわたります。基本的には近年は、海外の観光客を呼び込むことが全国でのトレンドになっており、英語が堪能な職員が、海外の展示会に行き、PR活動を行ったり、広告代理店などと協力して、ポスターやテレビCM、動画など様々な媒体を使って発信する仕事が多くなります。外部の方との調整作業が多いため、コミュニケーション力の高さが要求されます。

 

5.農林水産部門

 農林水産物の安全に関する調査・指導、食育の推進、食品の生産情報の提供促進、食品産業の振興・育成はじめ、農畜産業の振興対策に関すること、水産業の振興対策に関すること、漁業の調整及び取締り、漁船・船舶・漁業等に関すること、林業・林産物の振興対策に関することすべてを網羅します。花形の部署としては、地域の特産品をPRするイベントを企画したりと、外部へプロモーションする仕事もあります。
【農業振興系の仕事の内容】
 〇農業改良普及、農業災害対策
 〇農業技術の普及・技術革新
 〇普及指導活動の総合支援
 〇農林水産業に関する試験研究
 〇農業担い手の育成、農業経営の法人化、農地流動化、企業等の農業参入、農業後継 
  者育成
 〇食料安全
 
続きは次回です。

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公務員の仕事内容を部署ごとに紹介!!経験に基づいてより具体的に!!~導入編~

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公務員に興味のある方なら、地方公務員、国家公務員問わず、どんなことをしているのだろうと、いろいろなツールを使って調べ、研究すると思います。各省庁や自治体のHPや、公式アカウント(ツイッターフェイスブック)、説明会への参加や、知り合いの職員に聞くなどいろいろな手段を使って勉強するかと思います。私も例に漏れず、入庁前は、上記のような方法で、情報収集をしていました。

 

ただ、情報収集している中で入ってくる情報と、実際に働いて見て、知る情報はかなりの乖離があるのは事実です。乖離というよりかは、出回っている情報が不完全という表現が正しいかと思います。なかなか、手取り足とりどんな人と会って、一日のスケジュールはこれで、決裁の取り方はこうしてなどなど、詳しく教えてくれる媒体はありませんので、イメージとのギャップは必ず生じます。

 

これは公務員に限らず、そのほかの企業でもあり得るかと思いますが、公務員はこの傾向が如実に表れます。なぜかというと、どの組織に入っても仕事内容が多岐にわたるうえ、自分のイメージ通りの部署に配置されることは非常に稀だからです。国家公務員はある程度、省庁ごとに専門性があるため、イメージとかけ離れた仕事をすることはそれほど多くはないでしょう。例えば、経済産業省では、日本の経済力の向上のために、通商、産業の政策を企画立案し、対外経済関係の円滑な発展から、鉱物資源及びエネルギーの安定的かつ効率的な供給の確保などの責務を負っています。そのことから、農業の振興、情報通信、医療や保険のことを取り扱うといった関係のない仕事を行うことはないでしょう。

 

しかし、地方公務員に関しては、その地方ごとの細かな行政サービスをすべて担っているため、配属される部署によって全くイメージと違う仕事をすることは必ずあります。これらすべての仕事を網羅的に且つ、具体的にすべて情報を集めることは困難です。実際、私も含めてですが、自分の経験したことがない部署の仕事の内容を具体的に教えてくれと言われてもほとんど応えることができないでしょう。

 

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そこで、ここから数回は、私の経験や、同僚などからの伝聞など、より事実に基づいた範囲で、より具体的に各部門の仕事内容について、詳しく述べていきます。

 

詳しく述べていく際には、以下の2つの前提を守りながら書いていきます。 

 

1.役所の組織というのは、最も大きな部署として「部」があり(大きな自治体だと局のところもある)、その下に「課」、そして「係」があるというのが基本であり、特に「係」(担当とか班とか言われてる自治体ともあり)は仕事内容ごとに分かれているためその数は膨大になります。
特に、教育、福祉、都市整備関係などの部署は仕事が広範囲に及ぶため、その分組織も巨大になってきますので、「組織図」に沿って、順に詳しく解説していきます。

 

2.組織図に沿って順に述べていく際に、私もすべての仕事を経験した訳ではないので、それぞれの仕事内容ごとに情報量の差があります。

そこで、解説は、私の実際に経験した部署の内容から、詳しく記載していき、次は、関係の深い部署の内容、その次は、同僚や知り合いなどからの伝聞等というように情報量を調整しながら説明しています。

【参考】

日本の中心である東京都庁の組織図を載せておきます。

http://www.soumu.metro.tokyo.jp/03jinji/pdf/soshiki/kikouzu.pdf

 

まず、次回以降は、経験年数も長かった地方公務員から解説していきます。

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快適通勤ムーブメント「時差ビズ」とは??クールビズに続く、小池都政の切り札となりうる目玉政策を紹介!!

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またまた、都政の話題ですが、最近声高に働き方改革が叫ばれていますよね??東京であたらしい取り組みが行われたので、紹介いたします。

 

この夏、7月11日から25日の2週間、小池知事肝いりの働き方改革の一環で実施された政策が「時差ビズ」と呼ばれるものです。

一体どんな内容なだったのか、また、どんな反応や効果が出ているか、今後、どのような動きになっていくのか、解説していきたいと思います。
 
1.時差ビズとは
 小池知事は、通勤ラッシュ緩和に向けて官民で時差出勤を行い、通勤時間を快適にし、満員電車のストレスをなくすことにより、働く意欲を向上させたり、朝・夕の自由時間を増やそうという取り組み「時差ビズ」を実施しました。
 少なくとも約230社程度が参加した取り組みとなっており、環境相時代にクールビズを提唱した小池百合子知事は「クールビズの次は時差ビズだ」と強調して、快適に通勤できる環境づくりを進めようと呼びかけました。
 
2.導入事例
 導入の方法はそれぞれの企業でまちまちですが、
・部署ごとに分けて、それぞれの時間で始業時間を早めたり、遅める勤務シフトを作成して実施
サマータイムっぽく、全社員一斉に早出を実施
 
などがあげられます。要は勤務時間をずらして、出勤すればいいというものです。
 
3.メリットデメリット
では、時差ビズのメリットとデメリットを整理していきますが、前提として、小池知事の公約には、「満員電車をなくす」というものがありました。正直東京の満員電車は体感した人にしかわかりませんが、想像の範囲を超えています。
乗車率が200パーセントにもなる路線もあったり、中央線なんかも遅れるのが当たり前、痴漢や盗難が起こるリスクもかなり高いと思われるので、小池知事にはぜひ公約を実現していただきたいですし、応援したいと思います。

時差ビズのメリットは、以下のような点です。
 
・満員電車がなくなり、快適に電車利用ができる
・満員時の事故や犯罪も減らせる
・在宅で仕事をする人が増えれば、育児や介護と仕事の両立がしやすい
・移動のストレスがないことで、活力が増して会社での生産性が上がる
一方、デメリットは以下のような点です。
 
・早く出社した人が早く退社できないと、労働時間が増える
・他の時間帯が混雑する可能性あり
・業務上のトラブル増加
まず、うまくいけば満員電車のストレスはもちろん、混み合っていることを利用した盗難事件なども減らせます。
精神的に快適であれば、仕事の生産性も上がりますね。
ライフスタイルごとに働き方を選べることは、素晴らしいでしょう。
一方、早く出社した人が帰れなくなると、労働時間が10時間、11時間、12時間……と伸びていってしまうだけだという指摘もあります。
また、移動したい人間の総量は大きく変わらないので、昼間など別の時間が混雑するように変わるだけの可能性もありますね。
そのほか、元々仕事の通勤時間は意味があってその時間に設定されています。
ズラスことで、業務効率が下がるかも知れないとも言われます。
4.効果・反応
時差BiZで朝早く通勤して早く帰ろうと書いてあるけど、早く出勤したからって早く帰れる訳はなく、サービス早出にならないか心配
・フレックス制度がもっと広がらなければ、勤務時間が若干のズレじゃ通勤時間1~2時間台のベッドタウン勢でどのみち混みそう
・企業の取り組みの情報がオープンでないので、本当にやってるのかというのがわからない
・ちょっとは混雑が緩和されそう、何もしないよりはマシ
・もっと車両を増やした電車を走らせればいい。
 
などの意見が出ていたようです。混雑の緩和のために本当に企業全体が一斉に取り組まなければ意味がないだろうし、そのために、フレックス制の導入や、車両を増やすなど、ソフトとハード面の両側面から取り組む必要があるであろうと思います。
 
次回は都政以外の話題を取り上げたいと思います!!

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最近話題の都政に関するニュースを解説!!都民ファーストの会はどこまでやれるのか??

いきおいに乗ってきたので、続けて都政の話題について書きたいと思います。
 
小池都知事が立あげ、先般の都議会選挙で都議会第一党に躍り出た話題沸騰中の都民ファーストの会について、将来の展望含め、独自の解説を行っていきたいと思います。
 
1.都民ファーストの会とは
 舛添知事が辞めて、2016年7月31日に東京都知事選が行われましたが、歴代最多となる21人が立候補し、その中でも注目を集めたのが初の女性東京都知事を目指して、小池百合子氏でした。これまで、約4年程度の間に、石原氏から始まり3人知事交代し、都政の不信感が募っていました。オリンピック開催、待機児童問題、少子高齢化など山積する都政の問題を解決するべく彗星のように小池百合子氏は登場しました。
小池氏は、そういった人々の不満を東京都議会に向け、都議会のドンと呼ばれた内田氏はじめ、古い体制を維持し、自民党と都庁執行機関とのズブズブの関係を選挙の争点として、うまく誘導しました。
 
そういった中、小池知事は圧勝で都知事に当選し、市場問題はじめ、数々の問題にメスを入れていった。
 
そんな中、議会を変革し、東京大改革を実現するべく、昨年9月に、政治団体「都民ファーストの会」を立ち上げました。そして、同志を募るべく、「希望の塾」を創設し、候補者選びを本格化させました。
 
安倍総理の失政による自民党への逆風を相まって、都民ファーストの会は躍進し、ついに東京都議会第一党になったわけです。
 
そんな、都民ファーストの会は人々の絶大な信頼を得ているわけですが、実際は、新人議員がほとんどを占める、いわば初心者の集まりです。今後は、都民ファーストの会はどこまで人々の期待に応え、東京を改革していけるか、検討してみましょう
 
2.東京都議会の役割の中での都民ファーストの会
 
「忖度だらけのふるい都議会を新しく」
という政策が第一に掲げられていますが、これは具体的には何を意味するのでしょうか。
まず東京都議会の仕組みを説明すると、議会は定例会と臨時会の2種類があり、原則として、2月、6月、9月、12月の4回、臨時会は必要な都度開かれます。定例会は議論する案件にもよりますが、長くても60日程度です。労働日数としては短く感じるのではないでしょうか。
 
議案成立までの流れとしては、単純化しますと、
①議案の提出
②審議
③議決
 
の流れです。
実はこの②の審議が実は勘違いされていることが多いのですが、定例会などの議会で詳しく議論されているわけではなく、委員会と呼ばれる、定例会とは別の専門部会のような場所で、議案は議論され、審査されます。この審査結果を定例会に送付し、形式的な討論により、議決され、決定となります。議会ではいわば、手を挙げた賛成・反対を決めているだけです。
重要となる委員会は、常任委員会と呼ばれ、本会議での議決に先立って議案の審査などを行う議会の内部機関です。(東京都HP参照)
 
 都の行政の範囲が、広範多岐にわたり、かつ細分化・専門化してきたことに対応し、審議の徹底を図り、能率的な議事の運営を期するため設置されます。
 都議会では、条例を定め、次の委員会を設置しています。
 なお、これらの委員会には、委員長、副委員長、理事といった役職が置かれており、委員の中から互選されます。
 
常任委員会
現在、都議会には9つの常任委員会があります。議員は、いずれか1つの委員会の委員となります。任期は1年です。
常任委員会平成27年7月16日現在)
・総務 
定員15人 政策企画局/青少年・治安対策本部/総務局/選挙管理委員会/人事委員会/監査委員
・財政 
定員14人 財務局/主税局/会計管理局/収用委員会
・文教
定員14人 生活文化局/オリンピック・パラリンピック準備局/教育委員会
・都市整備 
定員14人 都市整備局
・厚生 
定員14人 福祉保健局/病院経営本部
・経済・港湾
 定員14人 産業労働局/中央卸売市場/港湾局/労働委員会
・環境・建設 
定員14人 環境局/建設局
・公営企業
 定員14人 交通局/水道局/下水道局
・警察・消防 
定員14人 公安委員会(警視庁)/東京消防庁
 
 ここからが本題ですが、東京都議会では、②の委員会での審議の前に事前に、議員から、都庁の行政執行機関側(いわゆる都庁の職員)に、こんな質問を当日しますよという、質問書を送り、事前に回答を準備して、職員(局長級のお偉いさん)が委員会に出席して、答弁を行うという形式をとっています。また、予算案、条例案などの議題を都庁職員が練ったものを、都知事が決裁し、その後、自民党などのメジャー政党に賛成が得られるよう根回しをして、議会に提出して、議案を通すというようなことをしていました。
 都民ファーストの会はここに目をつけ、これだと議員と職員がなれ合いの関係になり、十分に議論が尽くされていないと主張したのです。これまで、都庁側からの議案の提案がほとんどで、議員から議案の提案をすることはほとんどなく、議員はただ、職員からあがってきた議案にたいして、ただイエスと言っていただけでした。実際、議会に提出される議案の9割は知事提出(都庁側)という現状で、過去25年で可決したものは、旧民主党時代の省エネ関連条例のみというお寒い状況です。これからは、議員からも積極的に議案を提案し、職員からの議案も厳しく精査する、対等の議会運営を実現する。
これが都民ファーストの会が掲げる主要政策の一つです。
 
3.都民ファーストの会は都庁と議会の関係を変えられるか
 都民ファーストの会はこうした議会の形骸化を食い止めるために、今後は職員が政治家の政治資金パーティーに参加したり、執行機関と議会が水面下で調整を行うようなことはやめさせ、オープンな場で議案の調整を行うことを求めています。
 議員提出型の条例案が増加すると都民から見ても議会の動きや議論の経過が見えやすくなるが、反面、行政機関との調整不足で、ド素人議員の条例がそのまま提出され、混乱を生むリスクもはらんでいます。また、ほかの地方議会で提出された、条例を見ると、「日本酒乾杯条例」など、理念条例的なものも多く、これが議会の活発化といえるのかという問題もあります。
 そういった中、議会の原案に対して、アドバイスを行う議会局という部署も存在し、議会や都庁からは独立した存在で指摘を行います。
こういった部署とも連携して、しっかりと情報交換を行い、職員と議員との関係を健全な関係を構築することがポイントになるかと思います。
 

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市場移転問題、いったい誰が悪いのか!?初心者にわかりやすく簡単な言葉で分析 ~パート2~

前回からの続き・・・・・・・・・・・

 

今の市場移転問題の着地点としては、「豊洲に移転はするが、築地も生かす」というとこに落ち着きました。

具体的には、市場を豊洲に移転したうえで、築地を再開発して市場機能を確保しながら、食をテーマとした一大拠点とするというものでした。

 

この結論に関する問題点をいくつ上げていきたいと思います。

 

①すでに昨年3月に、築地から豊洲への移転は、東京都の条例で正式に決定されていました。東京都議会で議決された「東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例」には、築地市場を廃止し、新たに豊洲市場を開設すると明確に規定しています。それにもかかわらず、その結論を覆しました。再度検討することは、都民にとっては悪いことではありませんが、議会を変えようとしている都民ファーストの会の提案内容だからこそ、議会でのプロセスをきちんと踏んでほしかったと思います。

 

②築地跡地には2020年東京五輪パラリンピックの選手村と都心部を結ぶ環状2号線を通す計画があります。

オリンピック選手村と都心部を繋ぐ道路ですが、以下のような位置関係になっております。

 

■位置図
日経コンストラクションが作成。

 

環状2号線の西半分は外堀通りとして以前から使われています。この南側を延長することで、選手村が設営される晴海地区や、複数の競技場が作られる有明地区を結ぶものです。

このうち2014年には虎ノ門から新橋までが開通していて、晴海と有明を結ぶ部分も完成し、先月から選手村の工事用車両に限っ

ての通行が始まりました。残る新橋-晴海間は、築地市場敷地内を通

る計画です。

まず敷地内の道路を活用することで地上に暫定開通させつつ、並行してトンネルを掘り、こちらを正式道路とします。予定では昨年末に暫定道路が開通し、2020年にトンネルが供用開始というスケジュールで

した。

都心と有明地区を結ぶ公共交通としては新交通システムゆりかもめ」があります。

しかし、2020年には選手村が開設され、それ以降は住宅地として整備される晴海地区はゆりかもめは通らないので、都心-晴海-有明を結ぶ路線が必要なのです。

環状2号線は単なる新設道路以上の役割を持っています。東京都心と晴海・有明地区を直結するBRT(バス高速輸送システム)を走らせ、オリンピック・パラリンピックのメインルートに位置付けようとしているからです。

しかし、これらの工事は築地市場の移転が前提となるので、それが延期となったことで、道路建設も棚上げになっている状態です。

 つまり周辺環境は着々と準備が進んでいるのに、残るは築地市場敷地を通過する道路の建設だけになっており、このままだとオリンピックの輸送にも影響が出ます。

 

実は、豊洲新市場には目玉となる観光施設が併設される予定でして、それは「先客万来施設」と呼ばれています。

新市場の目玉とされた「千客万来施設」は2015年、運営予定だった大和ハウス喜代村(「すしざんまい」を展開)が相次ぎ撤退し、再公募で事業者は「万葉倶楽部」に決定しましたが、移転問題勃発により、2018年以降の開業予定となり、豊洲市場開場との同時開業は断念し、事実上、併設予定の商業・観光施設「千客万来」の整備計画が白紙となってしまっています。

 

それもそのはず、千客万来施設は豊洲にのみ整備されるから、効果を発揮する施設なのに、築地も食のテーマパークにするといっているのだから、大部分のコンセプトが被ってしまっています。築地と豊洲に併存することでお互いのメリットを打ち消し合ってしまうため、利益が当初ほど見込めなくなります。事業者も最初と話しが違うし、投資をペイできないと考えたため、撤退するのは当然でしょう。

 

このことにより、一度決まった事業者が撤退したことにより、東京都へ事業者から損害賠償の請求がされる可能性もあり、ここでもまた、しれっと税金が投下されることもあり得ます。

 

また、厄介なのが、このことにより、豊洲市場の建設地である江東区がゴネはじめています。それはなぜかというと、江東区豊洲新市場に一般客を受け入れる千客万来施設の開設を当初より希望しての新市場の事業計画としていました。市場機能だけでは地域にメリットがなく、賑わい施設を併設することにより、地域の活性化につながるから、市場の整備を受け入れた経緯があります。

 

それなのに、先客万来の事業計画が白紙になった今、当初と話しが違うじゃないかとなるわけです。

東京都に約束は守るようにという小学生でもわかるような要望を江東区はしており、東京都は当然のごとく、意地でも事業者を見つけてきて、千客万来を運営しなければならないでしょう。

 

東京都の小池知事は、都議選告示を前に豊洲市場への移転とともに、築地市場の土地を売却せずに再開発することを表明したわけですが、これをどのように考えたらいいのかというのは、今まで上げた点に凝縮されます。

 

これまでの投下資金などが事業の撤退などで戻ってこなくなる際の費用を考える「サンクコスト(埋没費用)論」と、豊洲と築地それぞれの科学的なリスク評価を基にすれば、「豊洲移転」が合理的と考えらるのは明白だと思います。

だから「豊洲移転」は遅ればせながらだが、決着しましたが、ここまで長引いたのは、大きな損失と言えるのではないでしょうか。